2012-01-01から1年間の記事一覧

反ポピュリズムと似たような言葉

’そんなのはポピュリズムだ’と言って相手にレッテルを張り、マイナスのイメージを植え付けようとするやり方をする政治家やマスコミ関係者を見かける。しかしそう言っている本人が、反ポピュリズムを装いながら反ポピュリズムが大衆に与えるプラスの効果を計…

反ポピュリズムとは

「文藝春秋」九十周年記念号に中野剛志が「反ポピュリズム」というポピュリズムという論文を書いている。ポピュリズムの定義には色々あるだろうが、中野は大衆迎合という今の日本で最も分かりやすい意味で議論を展開している。 このタイトルが意味するのは、政治…

新聞の選挙予測記事に思うこと

新聞(記者)が何かの記事を書く場合そこには何らかの意図がある。伝えたいメッセージがある。事実を伝えるだけではなく、その事実が持つ意味を伝え、読者がそこからなにかを感じる、または学びとることを期待しているのだと思う。こう考えた時、新聞の選挙予…

翻訳は悩ましい

少し前に読んでいたペーパーバックの小説で、主人公が次のようにつぶやくシーンがあった。 sometimes if you want to know for sure whether the stove is hot, the only way to find out is to touch it. この英語自体は受験英語のようなもので高校生にも訳…

2012年12月衆院選挙

衆院選挙が12月16日に決まった。谷垣・野田の約束などよりもっと早く、例えば2010年の参院選の後にやってもよかったのに、大震災があったりして今になった。2009年の政権移行後、民主党は与党としての体をなさない有り様で、国民の信頼を全く失っていた。民…

WBCとは何だ

来年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)が近づいてくると、その話題が増えてくる。わたしは元々WBCを、偽りの世界大会と思っていたのでこの話題が増えると不快になる。最高のレベルを誇るMLBの一流選手が出ない世界一決定戦にどん…

’上手いこと言うなあ’の台詞 第二弾

今回の'上手いこと言うなあ'は映画ではなく、小説である。サンフランシスコ空港の本屋で、リー・チャイルド(Lee Child)のThe Affairを買ったことは、8月29日の当ブログで書いたが、すっかりジャック ・リーチャーシリーズにはまって、その後翻訳で3冊…

イタリア地震予知裁判

2009年にイタリア中部のラクイラで起こった大地震について、イタリアの裁判所は地震のリスクを判定する国の委員会のメンバーが適切な評価をしなかったとして、7人に対して禁錮6年の実刑判決を言い渡した。これは1週間ほど前に伝えられたニュースだが…

天地明察

天地明察を見た。言うまでもなく冲方 丁(うぶかた とう)のベストセラーを映画化したものである。'うぶかたとう'など普通は読めないですね。わたしなどは苗字と名前が分けてなく、漢字が三つ並んでいるとどこで切るのかも分からなかった。 さて映画についてだ…

由紀さおりとピンク・マルティーニ

10月2日に由紀さおりとピンク・マルティーニのコンサートに行ってきた。由紀さおりの特別なファンではないが、どちらかと言えばピンク・マルティーニのリーダー、トーマス・ローダーデール(Thomas Lauderdale)への好奇心から足を運んだといえる。 コンサ…

阪神タイガースに見る日本プロ野球の問題点

小学生の時からの阪神ファンだ。50年以上の応援してきたことになる。横浜球場で見た村山と秋山の投げ合いや、新人の時に田淵が打ったライナー性のホームランなど今でも記憶に残っている。阪神が嫌になって熱が冷めたのは、1973年の中日戦で先発した江…

自民党総裁に安倍晋三氏

今日の午後、少し前に自民党総裁選が終わり、決選投票を経て安倍晋三が選任された。前回のブログで石原伸晃総裁だけはやめて欲しいと書いたので、その点ではまあ良かったと感じる。但し、同じブログで安倍晋三も前回の総理時代に健康を理由に椅子を投げ出し…

領土問題と次期総理

尖閣、竹島の問題に対してマスメディアの皮相的論評が続いていたが、最近物事の本質をとらえようする意見が増えているように感じる。問題の本質を論じたからといって、すぐに問題解決に至るわけではないのは当たり前だが、適切な対応をとるのが極めて難しい…

東京スカイツリーへ行く

9月7日(金)にあの東京スカイツリーに行った。大人気なのでとても混雑しているだろうと思い、3―4年たってから行こうと思っていたが、思いもよらず娘から入場券をもらい行くことになった。彼女は友達と行くはずだったのだが、都合が悪くなったので、入場券が私…

ミステリー小説のヒーロー達

こんなタイトルを付けると、いかにもわたしがミステリー通のように思われそうだが、決してそうではない。小説好きの人なら当然読んでいるようなミステリー作品も、多分半分も読んでいない位のレベルだと思う。では何故こんなことについて書くのかと言うと、…

転換期

オリンピックでの日本選手の活躍に酔っていたら不愉快な事件が続けて起こった。中でも韓国のイ・ミョンバク(李明博)大統領の言動には驚くより呆れてしまう。反日教育を受けている国民が喜ぶのは仕方ないとしても、韓国国内に何故大統領の言動を戒める議論が…

'上手いこと言うなあ'と感じさせた台詞

DVDを借りて'ツーリスト'という映画を見た。今ツタヤでは60歳以上の会員には旧作を無料で貸し出しているので、これを利用したのだ。'年をとると良いことはないなあ'と思っていたが、たまには良いこともある。とてもささやかな喜びだが。 この映画はジョニー…

オリンピック日本選手にエール

ロンドン・オリンピックが始まった。毎度のことながらどうもテレビに釘付けになってしまう。会社勤めを辞めて、時間が十分あるので以前ほどは明日を気にする必要がないことも大きい。いつも思うことだが、一流の選手たちは多くの場合紙一重の力の差なので、…

シャープ転落に思うこと

シャープが4―6月期に約1000億円の赤字(前年同期比2倍の損失)となり、数千人規模の人員削減を行うとの報道があった。シャープについては少し前にも、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業から1300億円の出資を受け、実質その傘下に入るというニュースを聞いたばかり…

個人情報の取り扱いの難しさ

社員名簿を見るのは中々面白いものだ。あの人はここに住んでいるのかとか、彼とは意外に家が近いなあとか、苗字は知っていたがこういう名前なんだとか、普段分からない情報を知ることが出来たからだ。 しかし私が勤めていた企業では、社員名簿を作り、社員に…

小沢一郎のロジック

小沢一郎が消費税増税に反対して、民主党を離党するらしい。まあこれ自体はどうでも良いことだが、彼が言っている離党する理由に違和感を覚える。より正確に言うと、そんな小沢の言い分に理解を示す人達がかなりいることに驚きを感じる。彼に同調する国会議…

Playboy誌を読む(2)

前回に続き、サンフランシスコで買ったプレイボーイ誌の内容について書く。今回はティム・シュルツと言う人が書いた'Outlaw Economists'という記事だ。'異端の経済学者達'とでも訳すのだろうか。この記事は彼が、米国経済連合(American Economic Association…

Playboy誌を読む (1)

サンフランシスコの空港で'Playboy'を買った。一緒に行った仲間が'それは見つかると没収されるのか'とたずねたが、良く分からないと答えた。彼の質問はこの雑誌が所謂ポルノグラフィーで、日本への持ち込みが禁じられているとの考えに基づいているのだろう。…

ペブルビーチ雑感

ペブルビーチ、サンフランシスコゴルフツアーから帰ってきた。ペブルビーチで2ラウンド、1日空けてサンフランシスコで2ラウンドというスケジュールだったが、4人全員無事にプレーし帰還した。色々な思いの詰まった、濃縮した1週間だったと思う。 まずス…

ペブルビーチへ出発

今日の夜からペブルビーチに行く。ベブルビーチではペブルビーチとスパイグラスヒルで、サンフランシスコではハーディングパークとプレシディオで、合計4ラウンドする。しかしなんといってもベブルビーチだ。 イメージトレーニングと思い、今年のペブルビー…

田中角栄と小沢一郎

小沢一郎が無罪判決を得た。判決の是非を議論できるほどの知識と情報はないが、小沢を支持する議員たちが喜ぶ姿を見て白けた感じがするのは私だけではないだろう。本人はもう一度お国のために尽くしたいという意向のようだが、ここでスッキリと引退するのが…

「何か持っている」の何かとは何か;2012年の考察

2011年1月の当ブログで、斎藤祐樹が言った「何か持っているの何かとは仲間です」という言葉に違和感を感じたと書いた。この何かとは具体的な形を持つものではなく、言葉で表すのが難しい、目に見えないものではないか、少なくともそれが多くの人の理解であり、…

ペルシャの諺

'Choice’というゴルフ雑誌にアリスター・マッケンジー氏の「ゴルフコース設計論」という付録がついていた。英国人で医者だったそうだが、彼が有名になったのはゴルフコースの設計者としてだった。セントアンドリュース・オールドコースの改修を手掛けた後、…

「人間臨終図鑑」に描かれた良寛

山田風太郎の「人間臨終図鑑」なる本を読んでいる。これは徳間文庫の新装版で4冊からなり、923人の古今東西の人達の死にざまが描かれている。私が読んでいるのはその③で65歳から75歳で死んだ人について書かれている。 書店の文庫売り場で山積みになっていたの…

円安と株高

円は昨年9月以降、対ドルで76円から78円で推移していたが、今年の2月半ばから円安に振れ83-84円レベルになった。ユーロに対しても、今年の1月半ばには100円以下だったのが、現在109-110円まで戻った。 一方、日経平均も昨年9月から8500円前後で推移していた…