2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

映画'沈まぬ太陽'への疑問(2)

鐘紡の会長であった伊藤淳二氏が当時の総理大臣の要請で日航の会長(当初は副会長)になったのは不可解な人事であった。45歳で鐘紡の社長に就任し、多角化路線で業績を伸ばした伊藤氏は当時脚光を浴びていた経営者であった。また労使協調路線を標榜していた…

映画’沈まぬ太陽’への疑問(1)

映画'沈まぬ太陽'を見た。見終わって何か違和感を覚えた。上手く言えないが話が腑に落ちないという感じである。ヒット作で評判も高いということを聞いていたのでやや期待外れだった。 私は映画の原作であるベストセラーとなった山崎豊子の小説を読んでいない…

エリートの遇し方; 官僚叩きと待遇低下への疑問(2)

前回、キャリア官僚という生き方が魅力がなくなっていることを書いた。その一因は国家のエリートに相応しくない行動をとってきた官僚自身にあることは否定できない。しかし最近の官僚叩きは、その職業そのものの価値を軽視しているようにも思える。日本にお…

エリートの遇し方; 官僚叩きと待遇低下への疑問 (1)

人事の基本は'優秀な人材を獲得して逃さずに育成する’ことである。欧米の企業では人事の基本政策に'Attract and Retain quality persons(employees)'などと明確に書かれているのが普通である。人材マーケットの流動性の高い所では優秀な人材を自社に繋ぎとめ…