腹立たしくて書く気が・・・

 明日で6月だ。5月はブログの更新を1回しかしなかった。元気にゴルフをしたり、ギターを弾いたりしていたのだが、書く気がおきなかった。オリンピック関連のニュースやコロナへの政府の対応を見聞きすると、何か書く気にはならなくなっていたのだ。書くべきことはあるのだが、政府への文句はいろんな人が言っている上、菅首相のリーダーとは思えない言動や、他の五輪関係政治家の人ごとのような無責任な発言を聞くと呆れ果ててしまいどうでもいい気になってしまった。

 五輪という大イベントにどう対処するのが国益に合うかといった深い思慮もなく、自分に火の粉が飛んでこないように無内容の発言を繰り返す政治家たちを、なぜ選んでしまったのか、わたし達も反省しなくてはいけないと思う。マスコミもひどいもので、現在の状況下での五輪の意義を問う骨太の議論はせずに、政治家の発言や海外のメディアの主張を紹介するだけだ。最近になって朝日新聞が社説で五輪中止を主張したがいかにも遅い行動で、これでは五輪後にコロナ感染が最悪になった場合に備えての立場作りとしか思えない。IOC幹部の連中の愚かな発言にも驚くが、これを正面から批判する人がいないのも嘆かわしい。

 

 コロナのワクチン接種でも横浜は人口が多いせいか全く予約が出来ない。予約日の9時にわたしがパソコンで、妻が携帯で予約をしようとするが全く取れないのだ。国民全員に接種をするのが目的で、高齢者の分のワクチンは確保したといっているのに、予約が取れない仕組みを作ってどうするんだと思う。予約が取れた人に聞くと予約開始日に家族4人で一斉にPCと携帯で申し込んだそうだ。全員接種を詠いながら早くて幸運な人だけが予約できる仕組みではまずいだろう。行政側から地区ごとの住人に接種日を伝え、都合の合わない人だけは変更するようにすればこんなバカバカしいことは避けられるはずだ。1日百万人などと根拠のないことを言うのではなく、官僚が考える実施手順を広い視野から修正させるのが政治家の仕事だと思うのだが、そんなことが分かる知性を持った政治家はいないのだろう。安倍内閣以降人事権を持って官僚を意のままに動かそうとしているが、仕事は丸投げでどうしたら効率的で国民のためになるかなどとはまるで考えないようだ。

 

 こうした状況を見ていると多分日本はどんどんダメになっていくと思う。そうした兆候はずっとあって従来のシステムが機能不全を起こしていたが、だれもそれを問題視せず変えようとしなかった。多くの人たちはそれより今の仕組みや体制を維持して、既存の権益を守ろうとしてきた。それが最もはっきりとしているのが国会議員の世襲化だ。国会議員に相応しい能力を持っているのか、すなわち知性、行動力、粘り強さ、国のために犠牲になる覚悟などの有無を見るより、担ぎやすく、当選させやすいという理由で世襲議員を選んできた。そして総理や重要大臣もその中からもっとも有力な世襲議員から選ばれてきた。もちろん世襲議員にも優秀な政治家はいるだろうが、大半は国家のビジョンを作りそれを実現するという気迫や能力とは無縁だ。安倍、福田、麻生、安倍など続いた総理はこうしたメカニズムで生まれてきた。そして日本はどんどん劣化してきた。安倍、麻生の思惑で誕生した菅総理世襲議員ではないが、リーダーシップに欠ける菅氏になって、これまでに作られてきた政治の問題点が現れてきたのだと思う。

 

 わたしは70歳を超え先は長くないが、それでもこの国が今のままで衰退していくのは困る。経済的な繁栄は重要だが、それより若い人たちが前向きに生きてゆこうとする、そしてもっと公正かつ公平な社会を(日本だけではなく)作りたいと思う環境が大切だと思う。そんな夢を国民に訴え実行してくれる人を探し、リーダーに選びたい。一体そんな人がどこにいるのかと思ってしまうが、とりあえずは地方自治体のリーダーの中から選ぶのがいいと思う。元大阪知事の橋本徹氏が初めのまとめ役としてはいいかもしれない。国と国民のために命を捨てるのも厭わない覚悟を持った人しか、国のリーダーにはなりえない。

 

 こんな中でも気分が良くなるのが若いアスリートの活躍だ。MLBの大谷、阪神の新人佐藤輝、PGAの松山、NBAの八村などの活躍を見るたびに嬉しくなる。新人の佐藤以外はみな世界の舞台で活躍している。日本基準ではないのだ。政治家にもそうした人が出てきて欲しい。