タイガーズが高山の代打サヨナラ満塁ホームランでジャイアンツを下し2位に浮上した。昨年と戦力的には大差ないのに何が違うのだろう。戦術的に矢野監督が特に優れているとは思えず、ごく普通のやり方だ。いい面もあるがどうかなという戦術も多い。だが明らかに昨年とは違う点があり、それが今のところ上手くいっているのだと思う。それはチームの雰囲気だ。金本監督の時と比べると選手がノビノビとプレーしている印象がある。去年までは選手がミスを恐れて萎縮した感じで、それがまた次のミスを起こす悪循環が見られたが今年はそれがない。ミスをした選手は落胆し悔しそうな表情を見せるが、それでチームがしずんでいるようには見えないのだ。
わたしが将来の中心選手と期待していた北条と高山は近本,木浪の両新人の活躍で控えになっているが、それで腐ったようにも見えずいつか巻き返してやるといった感じ出ているのが良い。
矢野監督の戦術で特に良いと思うのが打者が積極的に第一球から打ちに行くことだ。もちろんうまくいかないことも多いが、選手も首脳陣もあまり結果を気にしていないところがいい。こせこせして積極性のない日本野球にはうんざりしていたからだ。プロが高校生のような野球してどうするんだと思っていた。
一方でノーアウト一塁だとやたらバントをするのは反対だ。調子が良い打者でもそうでクリーンアップ以外はほぼ100％バントをする。失敗してもいいからもっと強気に攻めたらどうか。3割を打っている梅野や近本にすぐバントをさせるな。そんなことでは彼らがもっと成長して一流打者になるのを阻害してしまう。
また投手交代も遅めだ。先発が明らかに疲れているのに引っ張って打たれるケースが多い。大リーグを見習って早め早めに変えたほうがいいと思うキャッチャー出身なのだから自信をもって投手交代をすべきだ。
前述のように近本、木浪の活躍は予想以上だし、大山も自信をつけてきたように見えるし、梅野は打撃に上手さが加わっている。これで藤波が戻ってニ、三年前の投球が出来るようになれば広島を追いかける一番手だ。もうじき始まる交流戦も今年は楽しみだ。今夜も応援だ。
