ぶらっと一人旅なら何処へ?

 旅のプランを作るのが好きだ。旅行はプランを作っている時が一番楽しいと感じる。訪れる国、街、場所を決め飛行機を予約し、宿をとり、さらにアクティビティに合わせて現地ツアーやゴルフ場の予約を入れる。そして現地の情報を仕入れる。決まると旅行日程表を作る。旅行会社がツアー客に配る日程表をより詳しくしたもので、飛行機の便名、時間、空港、ホテルの住所、電話番号などから、アクティビティに関連する情報を可能な限りすべて入れる。さらに観光が主体の場合は毎日の行動計画を立てて最後に一冊の本にする。これを妻と自分で一冊ずつ持ち合う。何かの時にこれを見れば困ることがないようにするのだ。こんな情報はインターネットで取れるのだからこんな手間をかけてプリントしてまとめるのは無駄だという人が多いかもしれない。でもやはり紙になった情報はわたしの世代には重要だし、この作業で訪問先への理解が深まっていく。パック旅行が好きになれない一つの理由はこのプロセスがないので楽しみが半減してしまうからだ。それなら旅行会社にでも勤めればよかったのにと言われそうだが、人のためにこんなことをやったらすぐに嫌になるに決まっている。

 

 しかし国内旅行だとこんなことはしない。どこに行ってもおおよその事情は分かるし、宿やレンタカーのトラブルもどうにかなるからだ。だからと言ってプランを作る楽しみがないわけではなく、旅行情報を仕入れて具体的なプランを考える時のワクワク感は同じだ。6月後半に妻が友達と10日間の旅行に行くという。一人で過ごす時間は好きなので歓迎なのだが、さすがに10日間一人で家にいるのも飽きてしまうし食事も面倒だ。だから4-5日の旅行に行こうかと考えている。後は家で本を読んだりTVを観たり、ゴルフに行ったりする。そして子供達の家族と食事でもすれば退屈せずに過ごせるだろう。

 

 中々いいアイデアなのだが、問題は何処に行くかだ。せっかくなので行ったことがない場所に行こうかと思うのだが、遠くにするか近場を気ままに回るかの選択だ。と言いつつ、実はもういくつか案を持っていて調べる楽しみにハマっているのだ。

 

 遠くに行くなら山陰地方がいいかなと思っている。出雲大社足立美術館はみんながいいと言うし松江の町並や食事も良さそうなので行ってみたい。ついでに岡山県にいる友達にあったり、倉敷に寄るのも妙案だ。その方面の情報を調べていると「サンライズ出雲」という寝台特急があることを知った。東京駅を夜の10時に(横浜駅は10時22分)出て翌朝の10時少し前に出雲に着く。ほぼ半日の列車の旅だ。この列車には’シングルデラックス’が6室あってとても人気があるそうだ。ひと月前の販売だがすぐに売り切れるらしい。インターネットで部屋の写真を見ると中々快適そうだ。この部屋を予約するとシャワー室でシャワーも浴びれるという。飛行機のビジネスクラスよりいいかなと思うが、食堂車がないのがつらいところだ。遅いから夕飯は乗車前に食べればいいが、朝は弁当でも買っておかない限り出雲に着くまで食べられない。それでも寝台特急なんて一人旅になんかピッタリと言う感じで魅力的だ。

 

 近場に行くなら車で行こうと思っている。荷物の他にゴルフバッグも積んで前の日に宿から予約を入れてもらってプレーするのもいいかなという感じだ。もっともぶらっと一人でプレーしたいと言って受け入れてもらえるかは不明だが、一人予約が増えているとの情報もあるので期待している。まあメインは観光だ。横浜で生まれ育ったので海に対する憧れはそれほど強くないので山がいいなあ。初夏で木々が緑に輝いて想像しても美しい。(雨の季節なのが少し心配だが)

 だから第一候補は長野県だ。長野の南部には行ったことがないので伊那方面がよさそうだ。御嶽山のロープウェイと木曽路妻籠宿がいいと思って調べるとこれはもう岐阜との境で塩尻あたりからずっと回っていくようだ。これは少し大変かなと考え、駒ヶ根のロープウェイに乗り千畳敷に行くのを調べたらこの方が車での便が良い。景色も雄大だ。駒ヶ根周辺には美術館や分抗峠という有名なパワースポットもあるらしくそちらも気になる。その後で飯田周辺を観光し、天竜川に沿って静岡に下る。観光の合間に長野で1回ゴルフを入れ、静岡で一泊して帰れば4泊5日くらいの旅になるだろう。

 

 近場ドライブとしては関越道で新潟に行く案もある。関越は湯沢より先に行ったことがないので前から気になっていた。新潟県信越道で妙高の方に行ったことがあるだけで中心地はまるで知らない。新潟市まで行って街を観光し、燕市に行って食器製造を見るのも面白そうだ。小学校の社会科で燕の産業として教わったがいまだに見たこともないので、実際に確かめてみるのもいいかなと思う。海にはあまり興味がないと書いたが日本海を見るのも悪くない。また十日町市は棚田が有名だし、信濃川の支流には清津峡がある。ここは黒部、大杉谷と並んで日本の三大峡谷と呼ばれてトンネルからの見学(どういうものかよく分からないのだが)が見どころだそうだ。こちらは長野案より少し遠いが、高速があるので時間的にはあまり差がないかもしれない。こちらも間でゴルフでもすれば4泊5日ぐらいの日程になるだろう。

 

 この三案が有力候補だがどれがいいかまだ全く決めていない。それどころか気が変わって函館、黒部峡谷上高地などの超メジャー観光地にするかもしれない。考えている時が一番楽しいのだ。まだ時間はある。