南米旅行(1) イグアスの滝

南米へのパック旅行から帰ってきた。パッケージ旅行はとても便利であるが、一から十まで色々と指示されて動くので頭を使わず、脳や判断力が退化するような怖れを感じる。しかし言葉も出来ない地域への旅行にはこれを利用するしかない。つくづくスペイン語が出来たらと思う。学生時代にもっとまじめに勉強をしておいたらと今さらながらの反省をする。

 南米への旅はとにかく遠い。またスケジュールがタイトで強行軍だったのでかなり疲れた。4月30日の午前4時過ぎに羽田に着いたが、まだ旅行疲れが取れない気がする。わたしが妻と参加したツアーは’60歳以上限定’とうたっているので普通のツアーより少しは日程的に楽なのかもしれないが、それでも十分に弾丸的だった。まずそのスケジュールについて簡単に紹介しよう。

 行き方としては羽田からロサンジェルスに行き、そこで飛行機を乗り換えてペルーのリマに飛ぶ。飛行時間は行きと帰りで若干異なるが、羽田とロスが10時間ちょっと、ロスとリマが8時間半というところだ。乗り継ぎに5時間くらいかかるので、真っすぐ行くと丸一日かかることになる。わたし達のツアーの売りは、羽田とロスがビジネスクラスだという点と、行きはロスで一泊するのでリマへの飛行機は翌日の昼便になるという点だ。それ以外ではホテルや食事はその旅行会社の他のツアーと変わらないようである。

 リマへ着いてから一泊してすぐにブラジル側のイグアスに行く。これが約5時間の飛行で、かつペルーからの出国、ブラジルへの入国に時間がかかるので丸一日近い旅になる。途中リマの街を少し観光するが、三日間かけてまだ何も見ていない状態だ。翌日やっとイグアスの滝を観光。アルゼンチン側にも行き、ブラジル側と両方から見る。これもバスで国境を超えるので少し手間がかかる。イグアスに二泊して、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに移動。これは短い飛行である。

 翌日ブエノスアイレスからまたリマへ飛ぶ。また時間がかかる出国、入国の手続きがあり、飛行時間は5時間ほど。ブラジル、アルゼンチンとリマとでは時差が2時間ある。これからやっとペルーの観光が始まるのだ。リマに泊まった翌日クスコに飛び(1時間半)、バスと電車でマチュピチュに行き2泊、それからまたクスコに戻る途中で1泊して、クスコからまたリマに飛び、バスでナスカのそばに行きそこで1泊、翌日ナスカの地上絵を観てリマに戻り1泊。翌日リマからロス、羽田と長い移動をして終わるという次第だ。

 14日間の旅行というが時差などもあって実質13日間で、ホテルに泊まるのは11泊となる。ロスに1泊、リマに3泊(とびとびで連泊はなし)、マチュピチュとその近くに3泊、ナスカのそばに1泊、イグアスに2泊、ブエノスアイレスに1泊という次第で、11泊のうちで7泊がペルーということになる。ペルー7泊といってもその内の2泊はスケジュール調整のためで夜遅く着き、翌朝早く出るという具合である。睡眠が3、4時間というスケジュールが3回、5時間ほどが3回位あった。60歳以上限定でこのスケジュールだから、最近の60歳以上は元気だという前提なのだろうが、やはり体力的にはきつく、どこかで一日休息日があっても良いと思った。

 こんなスケジュールだったが、旅の結論としてはやはり行って良かったというのが正直な気持ちである。大変だったがそれ以上の魅力があるところだった。おおざっぱに言えば、旅のハイライトはイグアスの滝マチュピチュに代表されるインカ帝国、それに謎めいたナスカの地上絵となるがどれも印象的だった。またリマもブエノスアイレスも大都会でヨーロッパの雰囲気を持つ魅力的な街だった。

 写真を使って一部を紹介したい。まずはイグアスの滝である。
 
イグアスの空港に降りたラン航空の飛行機です。ラン航空は南米の飛行機会社ですが、最新の飛行機も使っていて馬鹿に出来ないレベルです。ただし機内の映画はスペイン語ポルトガル語、英語だけで日本人にはなかなか大変です。



アルゼンチン側からのイグアスの滝です。'悪魔の喉笛'という最も見応えのあるところです。1キロ手前からも水しぶきが空高く上がっているのが見えます。








これはブラジル側からの景色で、より滝に近ずけるスポットもあり、アルゼンチン側にも負けない迫力です。どうしてもナイアガラの滝と比べてしまいますが、スケールという点では圧倒的にイグアスの方に軍配があがります。



途中でこんな蝶を見つけました。羽に数字の模様があります。



 もっと写真はあるが自分でも滝のどのあたり撮ったものかよく分からないので割愛。次回はアルゼンチン、インカ帝国、ナスカ、リマを紹介したいと思う。