旅行前の準備

 今日の夜から旅行に行く。いつも小さなパソコンを持ってゆくのだが今回からはiPAD miniだ。使いかってはパソコンのほうがよいが、なんといっても小さくて軽い。目的は株価とメールのチェックだが、それ以外にもネットの検索もできて時間つぶしにもなりそうだ。

 2006年ころにイタリアに旅行した際、株が暴落したことがあった。そのころは信用取引をかなりやっていて、手持ちの株を担保に信用で買いを入れていた。問題は手持ちの株のいくつかと信用の株が同じだったことで、信用で買っていた株が下がると担保の株も下がるというメカニズムになっていた。その結果旅行中に担保不足が生じ、証券会社の担当者が私と連絡が取れず担保の積み増しが出来ず、信用の株を強制的に処分されかなり大きな損をしたのだった。

 行先やホテルは当時勤めていた会社の秘書に伝えてあったので、証券会社の社員は彼女から連絡先を聞きホテルに電話を入れていたらしいのだが、社名を名乗らず本人の名前だけなので、だれかは分からず一回目の電話には海外ということもあり、かけ返すことをしなかった。二回目の電話があったことをベニスのホテルで聞き、かけなおしたのだがタイミングが遅くて間に合わず株を処分された。信用の買いは6っか月以内に売らなくてはならないが、その後ふた月もすると株価は大幅に戻り、損がないレベルになった。あの時追加で担保を入れておけば大損は避けられたのだ。

 実は出発前にもなぜか嫌な感がして株を処分しようと思ったのだが、そのころは現役のサラリーマンでとても忙しく、日中は会議やら何やらで株など売る時間はなかった。しかしそうはいっても自分の注意不足で大損をしてことは事実であり、とても良い教訓となった。だからその後旅行中はいつもパソコンを持つことにしている。
 まあ今は信用をやっていないし、先週の月曜日には手持ちの株の半分近くを処分したので気は楽だ。

 今回は南米への旅行でパックツアーに参加するのだが、2週間の間色々と回るので少し気が重い。同じ場所は二泊するのが二回あるだけなので、どこかで着替えを洗濯したりする必要がある。今までも一月を超す出張や旅行をしたが、同じところに最低でも一週間はいることが普通だったので、着替えとか洗濯を心配することはなかった。今回は違ううえ、暑いところから3000Mを超す高地でとても寒いところもあるそうで、夏と冬の衣服を持たなくてはならないことも気を重くしている原因だ。

 まあこれもすっかり年取って昔のような元気がなくなっていることと無関係ではない。いろいろ準備をするとあれも入れようとかこれもとかなって、旅行好きだった妻の両親の準備を見ていて苦笑したことを思い出し、まったく自分も同じだと思うとまた苦笑してしまう。

 これから二週間ほどブログの更新ができないので出発直前にこうして書いているわけだが、書斎にいるとお掃除ロボットがゴーゴーと音を立てて侵入してきた。いつからか我が家にいたのは知っていたが働く姿を見るのは初めてだ。家具や壁にぶつかりながらも突進して掃除する様子はけなげというか愚かというかよく分からないが、様子を見ていると問答無用で危険なやつだという気もする。妻はよく働くと言ってわたしより役に立つようなそぶりを見せるが、わたしは’お前もう少し頭を使ってやれ’と言いたいくらいだ。今日初めて見ただけなのできちっとして評価をするのは早いと思う。こいつに関してはまたそのうち書きたい気がする。