私が今年の初めに買った株の動きをレポートするこのテーマも5回目となった。1月から前回のレポートの3月9日までは比較的平穏なマーケットだったが、3月11日の大震災で様相は一変した。震災当日の日経平均は10,254円で終わったが、これは1月5日の10,381円から127円の下落にすぎなかった。この後急落し3月15日には8,228円の安値を付け、その日の終値は8,605円であった。しかし素早い動きで9,500円あたりに戻るとそのレベルで推移している。いつものように1月からの推移を見てみよう。
1月5日 2月18日 3月9日 3月15日 4月7日
株価 10381 10843 10590 8605 9591
変化率 100 104.5 102.0 82.9 92.4
これをどう見るかだが、わたしは3月15日の安値から一週間くらいで9,500円前後に戻ったのは力強いものだと思う。昨年の日経平均を月ごとの終値で見ると、3月に11,090円の最高を付け、8月に8,824円の最低を付けている。5か月で20%も下落したのである。それを考えると今日の終値9,591円はそれほど悲観する水準ではない。日本の主要企業の業績回復が評価されている結果だと思う。もちろん福島の原発の放射能汚染がこれ以上悪化しないことが早い段階で示されないと、株価はまた低迷するかもしれない。世界が原発のトラブルの終息を確信すれば、被災地の復興に弾みがつき、株価は震災前までにも戻ることも十分あるだろう。
全体の動きは以上だが私の本年度の投資は惨憺たるものである。その原因は堅い配当狙いとして東電の株を買ったことだ。以下が今日時点での結果である。
買値 3月9日 4月7日 変化率(%)
日本コークス 165 160 159 -3.6
住友金属 198 203 177 -10.6
パナソニック 1173 1087 1019 -13.1
東京電力 1984 2143 340 -82.9
東京ガス 360 362 373 +3.6
全体では25%の下落である。東電を除くと5%の落ちで日経平均の動きと比較してもそれほど悪いものではない。問題は東電が今後どうなるかである。私は震災後450円の時と300円の時の2回ナンピン買いを考えたが、前回は動かなくて正解だったが2度目は買いであったかもしれない。もっともその評価も今後の株価次第だが。ここまで下がると持っているしかないので、今後の関心は東電が日航のように倒産するかどうかだが、代替の会社がないという点では日航と同じようにはならない気がする。もちろん莫大な補償を考えると実質倒産状態なので、今後株価がすぐに戻るとは思えないが、実際に倒産しないとなると独占企業だけに長期的には経営状態が回復するとも思われる。そちらに賭けるならやはり買い増しと言うことだが、今は読みづらい。しかしこのまま座して東電の損を持ち続ける気はしないので、いつか動くつもりだ。買いのタイミングはまあ神のみぞ知ると言うところだろう。