2022年の日常は?

 いつもこの時期になると来年はどんな年になるのだろうと考える。テレビや雑誌の特集でもそんな記事が多くなる。ずっと昔から変わらない。人間とは知りえない将来を知りたがるものなのだろう。知ることで何かいいことがある、金儲けができるとか、出世できるとか、成績が上がるとか考えるのかもしれないが、多くに人にとっては来年も大きな変化がなく今と同じような日常が続くことを聞いて、漠然とした不安から逃れたいのではないだろうか。

 

 誰にも将来のことは分からないから、わたしは今年と同じ状況が続くと考えることにしている。今年を振り返るとコロナによる制約はないとは言えないが、普通に過ごしたと思う。もちろん2年前までとは違って行動は控えめだ。海外旅行は行かないし、繁華街へ行くのも極力避ける。月に二回、ギターのレッスンで横浜駅近くに行くが、今年は三か月休んだ。来年の一月も休む。ギターレッスンは不要不急だからだ。それでも国内の旅行は何回か言ったし、ゴルフも30回くらいした。どちらも車を使い出来るだけ人との接触を少なくする。こんな生活が二年近く続くと、もうこれが一種の日常になってきていて、マスクをしたり、手洗いを徹底したり少し面倒だが、どうにか慣れてくる。多分そう考えるのがこれからを生きる上でのベースラインになるのだと思う。

 

 だから来年も海外旅行の業界は大変だろうし、レストランもまだ昔のようにはならない。そうした業界の人たちは本当に厳しくて気の毒だと思うが、そういう世界になってしまったのだ。わたしたちは安全を確保しながら手近な旅行先を選んで少しでもそうした業界の助けになるようするしかないだろう。一番いいのはこうした状況を上手く使って旅行業界が新たな需要を作り出すことだ。もちろん簡単なことではないが、同じことをしながら昔のような状況が来るのを待つのは賢明ではないと思う。

 日本では最近コロナの新規感染者数が低く抑えらえているが、それを受けて多くの企業が社員のリモートワークを減らし出社を増やそうとしているという報道があった。わたしはそれは少し違うと感じている。せっかくリモートワークが行われてきたのだから、それをもっとうまく活用することを考えるべきだと思う。出社が基本でリモートワークは緊急の避難措置だと考えている経営者は間違っている。また2年前のような状況に戻ると思っているのかもしれないが、時代が根本的に変わったと考えて経営をすべきだ。リモートワークの功罪をきちっと分析してもっとうまく利用することを考えるべきだ。それが従業員のモチベーションの向上につながると思う。社員を大切にしない企業は淘汰される。

 

 もう一つの心配は巨大地震と富士山の大噴火だ。専門家に言わせるとこれは避けられないそうで、そうなら少しでも被害が小さい形になるのを祈るしかない。こうなると運任せのようだが、政治の力は重要だ。東日本大震災の時の首相の行動やリーダーシップが問題になったのは記憶に新しい。今の政党、政治家に頼れるのか、2022年はそれを真剣に考えて行動する年でもあるような気がする。