ミルブルックとクイーンズタウン

 今回は旅行の最後の訪問地、ミルブルック・リゾートとクイーンズタウンについて書く。ミルブルックはクイーンズタウンから30分ほどのアロータウンの近郊にあるゴルフリゾートで、ここに2泊してゴルフをするのが今回の旅の目的の一つだ。その後荷物をたくさん持って街のホテルに移動したりするので、今回の旅では初めてレンタカーを借りた。ここはゴルフリゾートとしてはオーストラリア・ニュージーランド地域では最も人気がある場所で、ニュージーランドオープンが開かれるところだ。ハンダISPSがスポンサーになっているため、多くの日本人プロゴルファーが参加する。今年は3月初めに開催され、川村昌弘が日本人では最高の19位に入ったのがCSのTVで生放送された。

 ミルブルック・リゾートは広大な土地に27ホールのゴルフ場を擁し、テニスコート、サイクリングロード、スパなどが併設されている。日本のリゾートとは異なりメインのビルディングがなく、小さなレセプションと併設のプロショップ(マスター室とメンバールームを兼ねる)があるだけだ。そこでチェックインをするとスタッフがカートでコテージまで送ってくれる。いろんな施設を含むメインのホテル棟がないということは、レストランやカフェも点在していることになる。どこに行くにも10〜15分は歩きそうなので驚いたが、慣れてくると近道が見つかり、5〜10分で行けるし、頼めばスタッフがカートで迎えに来てくれる。リゾートの入口にはトーナメントのスポンサーに敬意を表してか日本国旗が掲げられていた。ここからレセプションまでは車でかなり走らなくてはいけない。



コテージはこんな感じでテラス側はゴルフコースのラフの延長上にある。




部屋の様子。ガス点火式の暖炉がありおしゃれで暖かかった。

 コースはフェアウェイが広く比較的簡単だが、池とクリークが上手く配置されているので各ホールのレイアウトや距離をしっかり把握していないと大叩きをしてしまう。山に囲まれた景色は雄大だ。カートでフェアウェイに入れるので足の怪我が大分良くなった妻もプレーをした。




TV中継でよく映る18番グリーンと横のメインレストラン。


ちなみにスコアはコロネットとリマ−カブルズというコースを回り、1日目は水にボールをたくさん打ち込み53,51だったが、学習した2日目は47,44とまずまずだった。

 ミルブルック・リゾートから車で10分ほどのところにアロータウンという街がある。19世紀後半に金の採掘で栄えたそうで、今は昔の街並みが残る観光スポットとして人気がある。小さな博物館には昔の生活を伝える展示がある。



街並みもレトロでノスタルジックだ。いかにも高価そうな車が止まり観光客の興味を引いていた。






 2泊3日のミルブルック滞在を終え、クイーンズタウンのホテルに移動する。街中から徒歩5−6分にあるセントラル・リッジ・ブティック・ホテルという15部屋ほどの小さなホテルに2泊するのだが、ジャグジー付きの風呂があったりして設備も立派で家具のセンスも良かった。朝食のサービスしかないので夜は外に食べに行くことになる。中国系の若者が二人交互にフロントを務めるが、夜6時にサービス終了なのでチェックイン時には部屋のカギとホテルの玄関の鍵を渡された。うっかりなくしたら入れなくなる。夜に街に出てみると大変な賑わいで典型的な観光地だ。翌日に乗ったタクシーの運転手に「いつ頃が空いているのか」と訊いたら一年中混んでいるとの返事だった。もう少しするとスキー客が世界中から来るという。




食事をした後で歩きながら空を見ると星が一面に見えた。凝りもせずホテルの部屋のベランダに三脚をセットし撮影。

 翌日は午後から天気が崩れるという予報だったので午前中はいけると思い、クイーンズタウンGCに行き最後のゴルフ。晴れてはいたが物凄い風で吹き飛ばされそうになりハーフでリタイア。そういえば予報にも突風(gusty)とあったような気がした。ここはクイーンズタウンから20分ほどの半島にありワカティプ湖を挟んで街と向かい合っている。ゴルフ場のHPに「世界中で絵のように美しいゴルフ場の一つと評判の」(regarded as one of the most picturesque golf courses in the world)とあるので予約したのだが、少し大袈裟だろうと思っていた。しかし湖と山の景観は素晴らしく中々のものだった。





 街に戻り昼食をとった後でゴンドラに乗ってみたが、雨で何も見えず無駄金を使った気になる。雨はますますひどくなり、びしょぬれになりながらホテルに戻った。休憩と着替えをすると夕方には雨も小降りになった。前日に予約をしていたTSSアーンスロー号という観光船に乗る。これは1912年に建造された石炭を燃料に使う蒸気船で、客船としては世界でも珍しいそうだ。45分ほどで対岸に行き、そこの牧場が経営するレストランで食事をし、羊の毛を刈るショーを見るものだ。夕方なので湖の景色は楽しめないが、船内を見学したりピアノの演奏があったりして飽きさせない。ほぼ満席でこちらの人たちは乗るとすぐにワインを飲んで大盛り上がりだ。船着き場と船内の様子。




対岸に停泊中のアーンスロー号とブッフェ料理。




羊の毛を刈るショー。暴れると犬に脅されたりして少し可哀そうだが、食べられるわけではないのでいいか。

翌日は午後のフライトなので午前中はワカティプ湖をドライブ。

この日はオークランドに行き空港直結のノボテルに宿泊。翌朝の飛行機で夕方に帰国。
妻が足を怪我したが大事にも至らず、どうにか14日間の旅を終えた。楽しかったが気ままな旅は年々大変になる。それでもまだいけるような気もするのでまた考えてみよう。