コロナによる休業時間の過ごし方

 コロナによる休業とかで時間を持て余す人が多くなっているようだ。退職者のわたしは大体暇であまり関係はないのだが第三者として見ていると 、幼児や小中学生を持つ親はそれなりに忙しいのではないかと思う。会社に行かなくてもテレワークをしなくてはならないし、学校や保育園に行けない子供たちの相手をしなくてはならない。家にずっと居たきりでは親も子供もストレスがたまるから、空いている公園に行って走り回ったりする。Stay Homeと言ってもそれまで禁止とは言わないだろう。こんな日々だと中々どこかで遊んでる暇はないようだ。

 

 問題は暇だと言ってパチンコやサーフィン、または町の商店街に必要もあまりないのに行ってしまう人たちのことだ。テレビで昨日今日パチンコに行っている人に訊いているのを見ると、やっているから来てしまう、長いこと来るのが習慣になっているから来てしまう、要するにほかにやることがないという答えが多い。サーフィン関しては海は休業しないからその場所に来さえすれば遊べるので、こちらは完全にサーファーの意思次第だ。こういう人たちはコロナだろうが何だろうが、他の方法で時間を過ごすということをしたがらないのだろう。普段やっていることを今もやっていたいと思っているのだ。

 

 だからパチンコ愛好者や熱烈サーファーに何か言っても効果ないのかもしれないが、強制的に店の営業を止めるとか、外出を禁止するとか出来ないなら何か言い続けなければならないだろう。彼らに言いたいのは今日本は非常時なのだから、いつもと同じことをやるという発想を捨てて家にいろということだ。こんなに時間があることは珍しいのだから、いつもと同じ過ごし方ではなく、普段と違うことをやってみたらと言いたい。

新しいことに挑戦するチャンスだと思う。将棋、囲碁、オセロなどを定石から学びなおすとか、見逃した映画の名作を観たり、長い小説を読んだりするのもいい。わたしのように楽器をやるなら、普段は取り組めない難曲(上級者には難曲ではなくても自分にはそう)に取り組んでみるのも時間がある時にこそ出来ることだ。TVゲームもいいだろう。こんなに楽しいものにあふれているのに、なぜいつもと同じことをするのにこだわるのか。もうちょっとだけ柔軟になって考えて欲しいと思う。

 

 

コロナ対策;今の政府を企業に例えると

 安倍内閣のコロナ対策でもっともお粗末だったのは、首相の緊急事態宣言の後に東京都が事業者に活動自粛の要請を出そうとしたのに対しストップをかけたことだ。一刻の猶予も許されないから総理大臣が緊急事態宣言を出したはずなのに、外出自粛の効果を見るという理由で事業活動自粛にストップをかけた。自分で言っておいてそれを否定するという通常の神経では考えられないことをこの政府はやる。この政治家たちにこの国を任せていいのかを国民は真剣に考えなくてはいけない時だと思う。政府に比べると地方自治体の長には頑張っている人たちがいる。(でくの坊も沢山いるが) 現場は目の前の問題に待ったなしの状況に置かれているからだ。知事たちは国会議員や中央官庁の役人と危機意識が違うと感じる。

 

 政府のお粗末さを見ていると、これを企業に置き換えてみたら分かりやすいのではと感じた。この巨大会社の特徴は本部の社員の多くが縁故入社だということだ。2世、3世が当たり前で特に中枢の幹部になるのは、元幹部の子弟でないと極めて難しい。こうした幹部は大きな苦労もなく入社し、現場も知らずに本部で昇進するのでいろんな政策をやろうにも、その実行可能性が分かっていないので的外れの政策を打ち出す。上手くいかないと実際に政策の中身を作ったスッタフに責任を転嫁する。

 

 このスタッフは特に縁故入社ではなく、有名大学を出て高い志を持って入社する人も多いのだが、入社後本部の幹部たちの言うことを聞かないと出世ができないことを知り、幹部の意見を丸呑みして(それが間違っていようと)政策を作るようになる。もっともこれらのスタッフも現場に精通しているわけではなく、東京の本部で上から目線で対策を考え現場に指令を出している。だから正確に問題を見極めた策を作っていないことも多い。

 

 現場の長や職員たちはこうした本部とやりとりをしながら問題に対処してゆく。しかし上述のように必ずしも適切な指示ばかりではないから、現場は実行において自らの判断を加える。本部は少し予算をつけるとあとは君らがうまくやってくれというスタンスだ。もっとも現場を知らない彼らはどうやったらいいのかわからないのだ。上手く問題解決ができると本部の幹部たちは自分たちの手柄にするし、上手くいかないとスタッフだけでなく現場の長の責任にする。本部の幹部たちはこの辺りの感覚は極めて鋭い。そんな彼らが恐れるのが、現場の長が手柄を上げて顧客や株主の評判を得ることだ。これにより顧客と株主から本部の幹部に地方の長を任命すべきという声が上がるのを最も警戒する。だから評判の良い現場の長が行おうとする作戦を、それが正当でも妨害することさえある。彼らの頭にあるのは顧客や株主の利益ではなく、自分の地位を守ることなのだ。

 

 本部の幹部たちは自分たちがいかに上手くやっているかをアピールするために、いろんなメッセージを発する。しかし大半が抽象的な美辞麗句で具体性が乏しい。実際何をどうしたいのかを明確に述べることはない。テレビなどに出るのも好きで有名人とコラボしようとしてyoutubeを使ったりするが、まともな人たちからは相手にされない。自分たちは常に正しいと言い張り、自分の反対勢力を子供のように罵る。間違えを認めず責任を取らない。

 

 似たような大企業が実際存在するが、そうした企業は大体倒産しそうになる。大企業は中々潰さないからどうにか生き残るが回復は簡単ではない。あんな大企業がと思うが駄目になるとあっという間に転落するのだ。上述した仮想企業はどうだろうか。

このままでは近い将来倒産寸前まで行ってしまうのではないか。顧客であり、株主であるわたしたちが声を上げるときだと思う。危機の時こそ誰が有能でだれが無能かよく分かる。次の選挙では任せることのできる人かその人が支持する人を選ぼう。わたしたちはこの巨大会社の顧客であり、株主なのだから。 

普通の人にとっての外出自粛

 家の隣の公園の駐車場に車が沢山停まっているのに驚いた。平日にこんなに車がいるのは珍しい。ましてや昨日安倍首相が緊急事態宣言を発して外出自粛を要請したばかりだ。何事かと思って公園に行くとすぐに状況がつかめた。潮干狩りに人が出ていたのだ。引き潮の日はアサリが取りやすいので人が沢山出る。外出自粛要請くそくらえといったところだ。下が公園の駐車場と海岸の様子。

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真ん中の写真の遠くに見えるのは八景島シーパラダイスで休業中だ。遊園地は休みでも庶民は楽しめるところや楽しみ方を知っている。

 

 安倍首相の要請にもかかわらず多くの人が出てしまうのはコロナ感染者防止の観点からはまずいのだろうが、わたしはこの人たちを非難する気にはならない。子供だってずっと家にいるより潮干狩りのほうが楽しいはずだ。コロナ感染者数の爆発を抑える必要があるのは理解できるが、今の自粛要請の内容が有効だとも思えないからだ。よく言われるのは3つの密を避けるということだ。要するに密閉した狭い空間に多くの人が集まるのを避けろと言うのだ。だからパチンコ、ナイトクラブ、カラオケ、その他の類似の状況におかれた場所の営業をやめたり、そこに行くのを禁止するのはよく分かる。しかし一律の外出自粛でどこにも行くなというのは本当に有効なのだろうか?

 

 潮干狩りで海岸に行くのが、通勤電車やバスで仕事に行くよりはるかに感染のリスクは低いのはだれが見ても明白だ。仕事だからと言って混んでいる公共交通手段での通勤を認め、人の密集などない公園に行くのを自粛させるのは無理がある。一般庶民はその怪しさが分かっているから平気で潮干狩りに来るのだ。庶民は自らの判断に基づいて自粛要請に対処していて、その感覚はあなどれない。本当に感染拡大を防ごうと思うなら、あいまいな要請をするより公共交通手段での通勤はやめるといった明確な指示を出すべきだ。電車やバスの通勤が認められるのは医療、警察、消防等の最低限必要な職種だけだ。そうした職種でも可能な限り車や自転車での通勤にすべきだ。これを前記の3つの密を避ける行動とともに行えば、明らかに感染防止の効果が高まる。そして密ではない場所への外出はある程度容認する。こうしたメリハリがないと一般庶民はついてこない。当然ながらこうした措置に対する保証は必要になるだろう。財政難はわかるがどうせ金を使うならこれもメリハリをつけて思い切ってやるほうが効果的だと思う。

 

 本当に感染爆発したら欧米のような外出禁止命令を出さない限り、感染者の増加を抑えることは無理だろう。死者がどんどん増えたら法律がどうのこうのなんて言ってられない。そうなる前に事態の悪化を食い止めようとするなら、自粛要請にしても実際的効果のある方法をとるべきだ。仕事とか経済とかの理由にこだわって、もっともリスクの高い通勤に対して毅然たる措置をとらないなら、穴の開いたざるのようなものだ。こうした時こそ政治家のリーダーシップが問われる。

 

 ホリエモンこと堀江貴文氏が今ゴルフ場に行けないから家で練習しているなどというやつはバカだと書いているが一理ある。車で行き、プレーするなら人と接触のリスクは小さい。経済が心配ならこうやって金を落とすのも大事かもしれないからだ。これを自粛するのが必要なら、すべてに対して外出禁止に近い要請(命令)を出すべきで、仕事なんかしている場合ではない。仕事のほとんどは不要不急ではないか。国会議員など胸に手を当てて考えてみるべきだ。

コロナウイルスと生活

 コロナウィルスが世界中で猛威をふるっている。日本では今のところまだ小康状態との報道だが、どうだろうか。最近の小池知事や関東他県の知事たちの動きを見ていると実際はもっと酷いのではないかという気がする。権力の中枢にいる一部の人たちだけが知っている実態があり、それを隠してきたが、オリンピック延期の発表を機に本音を言い出したのではないかと疑ってしまう。要するに相当危ないところまで来ているのではないか。あと10日ほどで古希を迎えるわたしなどはリスク大なのでとても気になる。

 

 そんな状況だがわたしの生活はほとんど以前と変わらない。会社勤めや仕事を終えた人たちは皆そんなものだろう。時々ゴルフをし、株の動きをチェックし、ギターを弾き、日が暮れると少し酒を飲む。違うと言えば、3月は2回のギターのレッスンが休みとなったので横浜駅まで行かなくなったことだ。月に2回でも繁華街に行くのは楽しいもので、それがなくなったのは少し寂しい。考えてみると音楽教室というのは感染症防止の観点からはもっとも危ないところに入る。わたしなどは先生と一対一のレッスンだが、そばの大きなスタジオではおばさん達がゴスペルコーラスのレッスンをしている。音が漏れない密閉した部屋で10人くらいの人が大きな声を出して歌うなんて危険なことこの上ない。ヤマハにとってレッスン再開のタイミングはとても難しい判断になるだろう。

 

 妻は毎週横浜駅の朝日カルチャースクールで或る言語のレッスンを受けているが、こちらは2週間休んだだけで3月半ばに再開した。これにはわたしも少し驚き大丈夫なのかと思っているが、教師も生徒もマスクをつけることで授業をしているらしい。まあ経営を考えれば再開したかったのだろうが、いかにも人には厳しいが自分には甘い朝日系列らしいと思った。

 

 株については過去にないような乱高下を繰り返して今日の日経平均は19,389円で引けた。5営業日前には16,552円だったのだから物凄い戻りだといえるが、2月の高値からはまだ4,400円ほど低い。もう一度大きな下落をする気がするので少し売ろうと思い、昨日はいくつかの銘柄の一部を売りに出した。少し高めの指値だったせいか三菱UFJフィナンシャルGだけ少し売れたが、今日は上がったので昨日意図したほど売れなかったのは不幸中の幸いといえるかもしれない。でもやはりもう一度下がるという気は拭えないので来週にはもう一度売りに出ようと思う。若いころは信用売りをしたのだが最近は大きなリスクはとらず守りの姿勢だ。うまく売れて17,000円位で買い戻せれば言うことはない。

 株をやっていない人はもう一度17,000円になったら買いに入ってもいい気がする。何 を買うかが問題だがそれが分かれば苦労はしない。今は配当利回りが5%くらいの会社が多いし日本を代表する企業ならそこから株価が大きく下がるリスクも小さいと思うので、長期保有にはいいのではないか。もちろんその企業のこの2-3年と直近の株価の動きを慎重にチェックしてのことだが。わたしが言う日本を代表する企業とはせいぜい10社までだ。それ以外の会社には金に余裕がない人は手を出さないほうがいい。こうして株価に敏感になったのもコロナウィルスによる株価下落によるものだから、やはりコロナはわたしの行動に影響を与えていると言える。

 

 実は8月1日からの船旅を予約している。9日間で東北、北海道、ウラジオストックをまわる旅だ。クルーズ初心者としては短くていいかなと思い、予約して2人分の申し込み金、10万円を払った。3月に入りコロナウィルスが危険になってきたので10日頃に電話をしてキャンセルをしようと思い旅行会社に電話したら、キャンセル料が発生するという。普通3か月前ならキャンセルができるので心配もしていなかったのだが、船旅は6か月以上前でないとキャンセル料が発生すると言われた。キャンセル料が申込金以上なのでまた驚いた。

 旅行会社にも経営上の問題があるので規定のキャンセル料を要求するのも、また簡単に旅行催行をやめようとはしないのもわかるが、政治家が国難とまでいう今の状況下でルールに基づいた画一的な対応をするの正しいとは思えない。ましてダイアモンドプリンセスで船旅における感染症のリスクの高さ問題になっている時だ。こんな時こそ顧客志向の対応をすれば、将来この騒動が収まった時にまた顧客になってくれる可能性は大きい。現時点での多少の損失は受け入れて顧客の不安を無くすのが正しい対応だと思うし社会的にも評価されるはずだ。この旅行会社のクルーズ旅行のサイトにはコロナ対策が掲示されているが、直近にアジアの一部の国とイタリアにいた人は乗客もスタッフも乗船させないなどと書いてあるだけでまったくお粗末なものだ。スペイン、フランス、イギリス、ドイツと感染者は急増しているのに(イギリスの皇太子や首相まで感染している)これらの国については何も触れていない。最近の状況を見ながら適時メッセージをアップデートしようという意識が全くないから驚く。

 

 電話で女性スタッフと話をしてもらちが明かないので、結局わたしはキャンセルするのをやめて旅行がどうなるか見定めることにした。8月にまだリスクがあってもクルーズ旅行を催行するというなら行くつもりだ。きっとガラガラの船で寂しい旅行になるだろうがそれも一つの見ものだと思うからだ。そして二度とこの会社は利用しないだろう。こんな愚かしい対応をしているのは旅物語という商品を販売している旅行会社だ。経営トップの力量が問われていることに気付くべきだ。

 

 来週の金曜日もゴルフの予約がしてある。三人のゲストのうち二人は遠いので電車で来るという。外出自粛の状況だがクルーズ旅行とは状況が全く違うのでやるつもりだ。状況に応じた対応をとるつもりだが、それも問題にされるのだろうか。安倍首相夫人はお花見パーティをしていたそうだが。

 

  

 

 

 

2月の活動・・・「鹿の王」など

 もう2月も終わりに近い。何度も書いたことだが、月日はあっという間に過ぎ残された時間は減っていく。'今日が人生で最も若い日'と思って生きようと考えるのだが、生活態度はマイペースで相変わらずの毎日を送る。まあ凡人はこうして生きて死んでいくのだろう。

 

 だからといって2月中ボーッとして過ごしたわけではなく色々なことをやった。長年気になっていた「鹿の王」を読了したし、新しいギターを買って我が家のギターは三台になった。AU Payでキャンペーン期間中に買い物をすると20%のポイント(20%引き)が付くと息子が言うのでAU Payに入金して買い物に行ったが当てが外れた。確定申告を自分の分と妻の分をやった。そんな合間にテレビを見てコロナウィルスとダイアモンドプリンセスのニュースに心を痛め、国会での安倍内閣の答弁に失望し、和泉首相補佐官と大坪厚労相審議官が国民の税金を使って海外旅行(名目は出張)に行き、何度もコネクティングルームに泊まったことに腹を立てた。芸能人の不倫、麻薬、飲酒などの報道にも接し、一つ一つの事柄の良し悪しとは別に報道の方法に疑問を持った。その他まだあるが以下で上記のうちいくつかを詳述してみる。

 

 「鹿の王」は2015年の本屋大賞になった話題作だ。作者の上橋菜穂子とともにこの本もずっと気になっていたのだが読まないでいた。とても長いのと児童文学の第一人者が執筆したことなどでなんとなく遠ざけてきたのだ。それが最近気になって読むことにした。文化人類学者から世界的な作家になった上橋菜穂子さんの人となりに興味を持ったのだ。発売時は上下2巻のハードカバーだったが、その後文庫になり4冊に分けられた。

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  内容は架空の国で多くの人を死なせたウィルスと戦う人たちの活動を中心に、小国が大帝国に支配されながらも出来るだけ自主性を守ろうとする政治的な駆け引きや、その中でより過激な企みをする部族の動きや思い、そして複雑に絡み合った民族間のせめぎあいなどが描かれる。とても子供向けのファンタジーではなく大人にとって読みごたえのある物語になっている。古い時代設定なのは確かだが、いつごろかは分からず、国や人の名前も馴染みがない⁽欧米風ではなくアジア風に感じるが何とも言えない)ので物語に入るまでが苦労する。わたしなどはいつ頃でどの辺の地域かがはっきりしないとその物語世界に入れないタイプなので、こうしたファンタジー小説は苦手なのだが、そこを何とか通り過ぎると壮大な話を楽しめるようになる。

 

 本屋大賞とともに同年の日本医療小説大賞も受賞したすぐれた医療小説であり、生命とは病とは医療とはを正面からとらえた大作だ。ちょうどコロナウィルスで世界中が混乱している時なのでこの小説のテーマが現実化したような感じを持ちながら読んでいた。大国の動きに左右される日本や韓国のような国が描かれているのも興味深い。古代を舞台にしていながら現代のわたし達の問題を見事に描き出している普遍性は第一級品の証だろう。これ以上書くとネタバレなので書かないが、今まさに読む価値が上がっている本だ。

 

 2月4日から三日間妻が友達と札幌の雪祭りを見に行ったので一人で自由気ままに過ごし、一日はお茶の水にギターを見に行った。マーティンのooo28(トリプル・オーと読む)がお目当てで、少し前に横浜の島村楽器で試奏したときは弦の張りが強く感じて あまりしっくりこなかったので、もう一度弾いて確認したいと思ったのだ。4年前にK.ヤイリのギターを買ったギタープラネットと黒沢楽器に行き試奏させてもらった。(黒沢楽器はマーティンの輸入総代理店でギタープラネットは黒沢の資本系列にある)今回はどちらで弾いてもよい音がしたし、弾きにくいことはなかった。島村での試奏でマーティンギターの特徴とか癖が分かっていたからだろう。マーティンブランドの魅力は大きく、ギタープラネットの店員はあまり強く押さずに自然な感じなのでこちらも買う気になってしまった。かくして我が家には3台のギターがそろった。左からマーティン、K.ヤイリ、ヤマハで、最初の2台はスティール弦のフォークギター、ヤマハはガットギターでアンプにつなげるいわゆるエレガットだ。

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 だからマーティンとK.ヤイリの比較になってしまうがやはりマーティンの音の深さは凄い。値段の違いといえばそれまでだがいろんなミュージシャンがこれを使うのが分かる気がする。後の問題は弾き手の技量だがこれは売っていないので何ともしがたい。

 

 AU Payのキャンペーンを息子に教わりAU Payに現金を入金し、2月18日にヤマダ電機に行った。古くなった携帯(i phone6) を機種変更しようとしたのだ。20%のポイントが与えられると新聞のチラシにも書いてあった。ところが行ってみると携帯には適用されないとルールが急遽変わったという。チラシに書いてあったぞと言っても そう決まったというだけでらちが明かない。さらに違う電化製品を買おうかと思っても、20%還元は今週はもう終わりだから来週にしてくれと言われた。ある商品の予約をして内金を現金で払い、残りはAU Payで払うことにして、翌週の月曜に行くとまた急遽ルールが変わり還元のポイントは最大で6000になると言う。従来の還元は最大30000ポイントだったので、それを目当てに買うつもりだったのに、一気に5分の1になってしまった。まるで詐欺にあったような気がした。おいKDDI、キャンペーンをやるならけち臭い詐欺まがいのことはやめて堂々とやれ。まあ年寄りが言っても後の祭りだが、ほんとにけち臭い会社だなあとイメージダウンこの上ない。

 

 安倍内閣はもうまずいぞと思うのだが、ほかに代わりがいないとかで嘘のツキまくりだ。森友、加計学園桜を見る会と誰も信じられない(言っている人だって信じていない)ことを強弁してきて、まとも人たちにある種の虚無感を与えた。この結果世の中にはびこったのは、真実とは事実に基づくかどうかではなく、言い通して議論をうやむやにすれば得られるものだという考え方だ。こんなやり方を見て育った子供たちはどうなるのか。いくら嘘をついてもいずればれる、神様は見ているのだという教育をないがしろにしてしまう。自民党の中からもうこんなことはやめようという人たちが出てこないのは末期的だ。世論調査では次期首相にふさわしいのは石破氏だそうだが、自民党支持者では依然安倍首相が一番なのを聞くと、この状況を打ち破るのは難しそうだ。コロナウィルス対策でも後手に回って海外からの批判にさらされている今こそ、権力中枢にダメージを与えるチャンスだ。小泉進次郎などはメッキが剥げかかって沈没寸前なのだから、ここは安倍首相に反旗を翻して勝負に出ないと浮上の目はないような気がする。和泉だとか大坪なんかも早く葬るべきだ。

 

 ほかにも言いたいことは沢山あるのだが、政治の事を考えるとどうも腹が立って冷静さを失うのでもう文句はやめた。最後に面白い話を。文春の連載企画に’家の履歴書’というのがあり、もう672回となっている。単純に計算しても13-4年続いていることになる。有名人が子供のころから現在に至るまでどんな家に住んだのかを語る企画だ。子供の頃は豪邸に住んでいたが、親が破産して粗末な家に移ったとか、その反対とか、登場した本人の成功に合わせてだんだんと良いところに住めるようになったとか、それぞれ波乱に富んでいて興味は尽きない。その過程で本人の考え方が形成され、家を通して人生を語るのも面白い。

 

 今回は官能小説家の睦月影郎が登場している。残念ながらわたしはこの人の本を読んだことがないのだが、買うのにちょっと勇気がいるのと、この類の話を読むことにあまり強い興味がないからだ。この人の家の履歴書も面白いが、それ以上に人生を語るところがいい。彼はこう言っている。「男には二種類しかいないんです。バカと変態。突っ込んで出して終わりというのはバカのセックスです。変態は、知性がなければなれないんです。そうそう、女性も二種類しかいません。させてくれる人とくれない人です」わたしは彼がいうことがよく分かる。別にわたしが偽悪的になっているとか変態とかではない。この人は人生が分かっている人だなと感じるのだ。 世間には真面目で冗談も通じない人もいるので(睦月氏が言っているのは決して冗談ではないのだが)、彼の違うエピソードも紹介しておこう。

 彼は22歳で家を出て小説家を目指す。ケンタッキー・フライド・チキンの麹町店で週4日働き、あとは小説を書いた。その時バイトの18歳の女性と付き合いファーストキスをした。風俗は行ったことがあったがキスはさせてもらえなかったのだ。そのうちに官能小説が売れてバイトはやめた。付き合っていた彼女とはキスまでで別れてしまった。セックスは結婚して子どもを作る時にすればいいという彼女の考えを尊重したからだ。本当は結婚したかった。生きている間にもう一度会いたい。恋はいっぱいしたが、愛したのは彼女だけだと言っている。いい話だと思う。

 

 

ハワイ島ツアー

 1月の19日から24日までハワイ島ツアーに行ってきた。12月に妻が旅行パンフレットを見てこの旅行を見つけ行こうと言い出した。確かにハワイ島は行ったことがないし、成田から直通なのでいいかなと思い急に決めたのだ。

 

 旅行はモニターツアーと銘打っていて料金は一人139,000円だが、燃料サーチャージか何かで実際払ったのは15万円を少し超えた。ハワイ島に4泊し、間の3日のうち1日は島内ツアーが入っていて後の2日は自由行動である。モニターツアーというとアンケート何かに答えるか、記事を書くかするかわりに特別に安いという気がするが、帰国後のアンケートなどは簡単だし、特に安いかどうかはよく分からなくて、どうもこうした名称を付けた普通の旅行のようだった。

 

 ハワイは以前のグアムの記事でも書いたが、夜出発で飛行時間が割合短いところに、時差が大きいので行きは本当につらい。朝早く着くのにホテルには午後3時まで入れないので1日目は最悪だ。飛行機で10時間くらいかかり夜を過ごすときは基本的にビジネスクラスを使うのだが、ハワイの場合はそのあたりが中途半端でエコノミーでもいいかとなってしまいすっかり疲れる。これを防ぐには個人旅行にして、ホテルを1日前から予約しておいてついたらすぐに入れるようにするのがよいと思う。これならエコノミーでも大分疲れが違うと思う。

 

 ハワイ島はとても田舎でニュージーランドの郊外のように感じた。こののんびり感はオハフ島などにはなくて良いところだと思う。わたしたちのホテルはシェラトン・コナで空港から南に30-40分だが町からは離れていて不便なところだ。コナの町に行くにはホテル客が無料のトロリーがあるがこれが遅いうえに、2時間に1本しかない。またタクシーも町から呼ぶので来るのに時間がかかる。レストランはメインの他にはプールサイドにあるだけで2日間ここのレストランで食べたが、もういいという感じだった。グアムの日航ホテルは和洋中とあり美味しいし、はるかに勝っている。またグアムは町までも5分で行けていろんな料理が食べられる。ここは車がないとちょっと不便だった。

 

 暇なので2日目は近くのコナカントリーでゴルフをやった。コンシェルジェに聞くとタクシーを呼んでもらえというのでバレットに頼んだら、タクシーは来るのに20分はかかるしおすすめではないと言う。どうするんだと話しているうちにゴルフクラブがないと分かると歩くのがいいと言う。ほらあそこに見えるだろうと指さすほうには確かにフェアウェイが見える。何分かかるかと訊くと10分だとのこと。予約時間も近づくので歩いたが、確かに一番近くのグリーン近くまでは12-3分で着いた。ホールアウトした人にクラブハウスはどこかと訊くとこのホールのティーグラウンドの先だという。ずっと上っているのでまるで建物は見えない。どうもここは打ち下ろしの1番ホールのようで、クラブハウスに行くにはかなりきつい坂を上り続けることになる。妻はひざは悪い上に、苦しいことは大嫌いなので困ったなあと思ったが行くしかなく、1番と9番の境のラフを歩き続けた。

 

 海外のゴルフはフェアウェイにカートが入れるので疲れないので妻は好きなのだが、今回はゴルフをする前にすっかり疲れてしまった。ショップの兄ちゃんは感じがよく帰りは下りだから歩いても楽だよと言った。

 クラブはテーラーメイドのくたびれたやつで少し普段のものより重い感じがした。それでも3,4ホールを過ぎるとドライバーが当たり始めちょっと重いくらいがいいのかなという感じがした。それでも通しで18ホールやるので後半は疲れてOBが続き49、51の100たたきとなった。海沿いのきれいなコースで距離もなかなかある面白いゴルフ場だった。最初の写真にはシェラトンが映っている。

 

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帰りも歩いたがやはり遠かった。不便なホテルの弱点だ。

 

 3日目はトロリーでコナの街に行き、昼過ぎの船でホエールウォッチングに行った。クジラは何回か見えたが中々デジカメラでは上手く撮れなかった。帰りには船のそばでイルカが飛んでから回転してくれて楽しめた。船の外観と船内。飲み物とちょっとしたスナックなどは無料。

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クジラの写真も少々。最初の写真は左側に2頭が海水を噴き上げている。

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 この日はコナの町で夕食。ガイドブックでおすすめのレストランだが5時過ぎから客が次々ときた。われわれが5時に行ったのは昼食を食べなかったせいもあるが、帰りのトロリーの時間(6時50分が最終)を考えてのことだ。美味しかったがシーフードスパゲティが29ドルとは少し高くないか。

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 4日目はツアーに含まれている島内観光。名所を見ながらほぼ島を1周するので朝の8時40分から晩の7時半までの長時間バスツアーだった。

ハワイ火山国立公園。噴火の時はさぞすごかったろうと思わせる噴火口でした。

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黒砂海岸。大きなカメがいるというので海を見ていると甲羅は見えたが写真には撮れなかった。

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アカカ滝とパーカー牧場のショッピングセンターから見た山あいの牧場。巨大だ。

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 最後にハワイ島の空港の写真。国際空港とは思えない佇まい。

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 以上がハワイ島ツアーでした。それなりに面白かったですが、会うのはほとんど日本人というのもやや疲れます。でも気候はよく過ごしやすいしゴルフにも良かった。

 

頑張れ!今平周吾

 先週はハワイ島に行っていたのでそのことでも書こうかと思っていたが、気が変わって今平周吾のことを書くことにした。今平周吾は28歳のプロゴルファーで2018年、2019年と日本ゴルフツアーの賞金王になっている。2018年はツアー1勝、2019年は2勝にもかかわらず賞金王になったのはほとんどの試合で上位(特に2位の回数が多い)にいたからで、その安定性は抜きんでている。この今平が今バッシングを受けているに近い状況にある。それは日本の賞金王として海外の試合に出た今平が予選落ちを続けているからだ。’日本の恥’とまで言う人も見かける。わたしはそんな今平にへこたれるなとエールを送りたい。

 

 今平は日本ツアーでの安定した試合ぶりからワールドランキングを上げてきて、現在では36位にいる。50位以内にいると世界のメジャートーナメントに出場できるわけだが、彼は昨年このメジャー4試合にすべて出てすべて予選落ちをした。こうした結果に終わったのは世界で今平だけだそうで、彼もそれを悔しく思い今年こそ海外でも活躍したいと語っていた。今年に入り米国ツアーのハワイアンオープン、欧州ツアーのドバイ・デザートクラシックに招待されたがどちらも100位以下で予選落ちをした。わたしもこの結果にはがっかりして、なぜ日本ではあんなに良いゴルフをする今平が海外ではこんな成績なのだろうかと考えていた。

 

 そんな彼には当然ながら風当たりが強い。’日本の賞金王がこんな成績で恥ずかしい’ とか ’ワールドランキングの決め方が正しくない。本当はもっと下なのだから海外の大きな試合などに出る資格はない’ とか ’日本のコースでしか通用しないゴルファー’ とか言われている。確かに現時点で彼よりワールドランキングが下にはガルシア、スピース、J.デイ、カブレラベロ、B.ワトソン等々のビッグネームが並んでいる。今平の力が彼らより上とは思えないからランキングが実力を反映していないという意見は理解できないわけではない。これはシステムの問題でありポイント付与の方法を改善する必要があると思う。しかし今の規定では日本ツアーで安定的な成績を収める今平が上位に来てしまうのだ。これは今平の責任ではない。そしてランキングの結果に基づいて今平が海外の有力トーナメントに出るのは当然のことだ。今平が良い結果を出していないからといって ’日本の恥だから出るな’ というのはおかしいだろう。

 

 日本の男子ゴルフツアーが米国や欧州のツアーよりレベルが低いのは事実だ。アジアツアーと同じくらいだと思うが、アジアツアーのほうが選手層が厚いから競争は激しい。だからといって日本選手にまるで力がないとか、日本ツアーのレベルがすごく低いとは言えないと思う。松山は別格としても、小平は米国PGAツアーで勝ったし、岩田もWGCであわや優勝というところまで行き、ペブルビーチでのATTプロアマでは3位に入った。チャンスがあれば、そして上手くプレー出来れば日本のトップなら海外で勝つチャンスはあると思う。日本ツアーで賞金ランキング2位のショーン・ノリスは今年欧州ツアーでいいところにいる。ただし日本中心でやっていると同じような環境の同じようなコースでやるので、ゴルフマネジメントが単調になってくる。だから多様な環境で行われる海外の試合では中々活躍できない。いろんなコースで自分のゴルフをするための経験が絶対的に不足している。

 

 今平にもそれが言えると思う。そして海外でも結果を出さなくてはという意識が過剰になりスコアに結びつかないように感じる。今平は19歳でプロになりそのゴルフは注目をされていたが、初勝利を挙げたのは7年後だった。いつ勝ってもおかしくないといわれていたがなかなか勝てなかった。前述のように賞金王になっても勝利数は少ない。このことは今平がここ一番で勝ちきれないことを示している。つまり勝負強くないのだ。その原因はパットにあるように思う。彼のプレーを見ているとトップに立って迎えた最終日のパットが良くないことに気づく。今日は強気のパットで行くのか堅く慎重なパットでいくのか自分でもはっきりしていないようだ。だから優勝を左右する大事なパットの時に強すぎたり、弱すぎたりすることが多い。ラインを消して真っすぐ目に打つのか、距離を合わせるのか明確になっておらず、なんとなく外してしまう。

 

 これは彼だけでなく多くの日本選手にみられる傾向だ。海外のトッププロはその飛距離に注目が行くが、パットとアプローチが物凄くうまい。日本のプロと最も差があるのはパットとアプローチだと思う。松山が中々次の勝利を手にできないのもパットのせいだと思う。もちろん日本のトッププロもそんなことは重々わかっているとは思うので、今平もここを改善してほしい。あとは経験と慣れだと思う。日本ツアーの国内の試合は4月までなく、その間にWGC、マスターズが行われるのでここで成績を残してくれたらとても嬉しい。大柄な外国選手の中にいても、クラブを短く持ったあのゴルフスタイルを貫いて存在感を示してほしい。きっとやれると思う。