南部アフリカ旅行(3) 野生動物編

 ケープタウンに3泊してプレトリアに行った。前々回にも述べたようにプレトリア南アフリカ共和国の首都だが、実質的には行政府があるところで立法府ケープタウン、司法府はブルームフォンテインにある。それでも主要官庁や大統領の公邸(ユニオン・ビル)があるので、首都と言っているのだろう。

 飛行機でケープタウンからヨハネスブルグの空港に行き(約2時間)そこからバスで1時間ほどである。そして翌日にまたヨハネスブルグ空港からジンバブエヴィクトリア・フォールズ空港に行く。プレトリアそのものはあまり見るところもないのに、なぜこんな日程を組むかというと飛行機の便数と安全とコストの問題があるようだ。ビクトリア・フォールズで発着する飛行機の便数は限られているようで、それにあわせようとするとケープタウンを出たあとでどこかで一泊する必要がある。乗り替えの空港であるヨハネスブルグは南ア一の大都会なのでそこに泊まればいいのだが、恐らくホテル代が高いのと世界一治安が悪いと言われる土地柄のせいでここを避けるのだろう。だから不思議な道程とも思えるが、コストと安全のためではいかんともし難いところだ。

 プレトリアは実質的な首都でネルソン・マンデラがいたこともあり彼の銅像がよく目に付く。下はダウンタウンマンデラ・スクエアにあった銅像です。

ユニオン・ビルに行くともっと大きな銅像があります。ここは彼が大統領就任式をおこなった場所です。彼の存在の大きさが分かるようです。


 それからやっとジンバブエヴィクトリア・フォールズに行きます。ヴィクトリア・フォールズの町自体は小さなものですが、大観光地なので立派なホテルがあります。わたしたちが泊まったホテルも大きなリゾートホテルでカジノもありました。不本意ながら立ち寄ることはできませんでした。ホテルに着くと現地の踊りで歓迎されます。


わたしたちの部屋の前にある中庭です。ここに3泊しました。

 入国に手間が掛かり午後にホテルにつくので、一日目の予定はは夕方ザンベジ川のサンセット・クルーズだけです。ザンベジ川ジンバブエザンビアの国境を流れヴィクトリア・フォールズに注いでいる、ゆったりとした大河でいろいろな動物が見られます。また一杯飲みながら見事な夕焼けを見るのもなかなか良いもので、やっとアフリカに来たという感じがしました。





動物は他にも見られましたが、翌日のサファリ・ツアーで紹介しますのでここではカバと象だけにしました。


 サファリ・ツアーは隣国ボツワナのチョベ国立公園に行きます。陸続きと言っても他国なので一応入国審査があります。チョベ国立公園はチョベ川に隣接しており、広さは1万500平方キロだそうです。わたしの住む神奈川県が約2400平方キロですから、その4倍以上でいかに広大か分かります。そこを午前中はジープでまわります。運転席を含めて4列で10人ほど乗れるジープで悪路を走るのでかなり揺れます。運転手は大体どの辺りに行けば動物がいるか分かっているので効率よく動きます。しかし実際どんな動物が見られるかは運次第で日や時間によって変わるそうです。これが2時間半くらいで午後はチョベ川をボートクルーズをします。わたし達のツアー16人だけの小さなボートでまわりますが、これがなかなかの迫力で陸からより良く動物が見える場合もありますし、象が泳ぐ姿を間近で見ることも出来ます。

 チョベ国立公園はアフリカ象がもっとも多く暮らすところとして有名なので象は沢山います。



 その他キリン、ヒョウ、カバ、バファロー、ヒヒ、ワニ、イボイノシシの他、鹿の仲間であろうインパラ、スプリングボック、クドゥ、リードバック、スタインボックや幾つかの種類のアンテロープを見ることが出来ました。その内幾つかを撮りました。












 特に衝撃的だったのが象の一団に接近したことです。小象も含めた40頭ほどの群れが遠くに歩いているのが見えたので、水辺に行くと察したドライバーが先回りして彼らの行く道で待ち伏せしてくれました。象の一団はわれわれのジープの4-5mほど前をゆっくりかつ注意深く横切って行きました。親象らしいのが小象を行かせては立ち止り、わたし達のジープを覗き込んだ時は息も出来ないほどドキドキしました。その象の大きなこと、目の前にいる迫力、今までにない経験でとても表現できませんが、人生観が変わると言ってよいくらいでした。以下がその写真です。
 


 チョベ川のクルーズでボートから撮った写真を紹介します。この時はわたしも妻もカメラのバッテリーがあがっていたので、添乗員のカメラの物です。


 鳥も色々見ましたがよく名前は分かりませんでした。
 

 今回見られると思っていたのに見られなかったのがサイとシマウマでした。添乗員は以前来た時に撮った写真を見せてくれたので、運が良ければ見れただろうと思います。一方でヒョウは中々見られないようですがわれわれは二回見ることが出来ました。またライオンはまるで見られず、遭遇するには時間帯(早朝とか夕暮れ時)を選ばなくてはならないようでした。

 次回はヴィクトリア瀑布を紹介します。