'便りのないのは良い便り’?

 あまりに有名な諺だが、これって状況によって異なると思う。通常は遠くに離れて暮らす息子や娘を心配する親に対して安心させる時に使われるのだろう。とは言っても45歳の子供を75歳の親が心配するのは様にならないから(幾つになっても親は子供が気にかかるけれども)、地方の高校を出て都会の大学に行った子供とか、都会で就職した子供からの便りがない場合を想定したものだと思う。

 さだまさしの案山子という歌はこんな親の心情を歌ったものだ。’元気でいるか、街には慣れたか’で始まる歌は ’寂しかないか お金はあるか 今度いつ帰る'で終わるが、親の子供への愛情を見事に描いている。さだまさしはこれ以外にも、親を思う子や、妻を愛する夫などの気持ちを歌にしているが、家族の間の感情の流れを表すのがとても上手い人だと思う。

 こうした状況以外だと高齢者に関しても当てはまる諺だと感じる。特に今日のような高齢化社会だと年寄りを持つ家族から連絡があると、何か起こったか心配をすることになる。まさに'便りがないのは無事の証拠'である。

 一方男女の中だとそうはいかない。'便りがないのは良い便り'などと言えるのは、よほど深い信頼関係にあるか長い間連れ添った夫婦の場合などだろう。恋愛関係にある男女などだと、便りがないのは心変わりといった場合がよくある。単に便りがないというより、出したメールの返事がないといった場合はもう危ない。避けているとしか考えられない。返事をしないのはとても明確なメッセージでありうるからだ。

 男女に限らず仕事でもありそうな気がする。契約期間の後に仕事上の関係を続けたくない場合にこういうケースがあると思う。'必要な場合はこちらから連絡をする'などと伝えるのがエチケットだと思うが、相手からの連絡を無視することでその意図を表す人がいる。会社の傘の下から離れるとこうした対応をされることもあり、サラリーマンは本当に心地の良い世界だったというのがしみじみ分かる時でもある。もっとも一人で仕事をすると、人間関係の悩みがないという利点もあるから何とも言えない。まあだから人生楽しいといったところだ。

 さて株の動きだが今日の日経平均終値は10557.1円で1月5日より1.7%高い。1月5日にわたしが買った5種類の株の総額は手数料後で0.17%高で日経平均より小さい。内訳は日本コークスだけが11%アップで他の4銘柄はマイナスである。日経平均と同じような動きをするであろう大型株を中心に買ったのだが、この期間では低位株の動きか活発だったので、私の場合も165円の日本コークスだけが上がり、全体としてはこんな結果となっている。10-12月の決算が発表になるともう少し動きがあるのでは考えているが当分の間は持っておく積りだ。