仙台小旅行

 明日から仙台に行く。目的の一つは会社時代の友人(先輩と言った方が良いかもしれない)と会い旧交を温めることである。ゴルフもするがこれにも興味を持っている。泉パークタウンゴルフ倶楽部と言うところだが、このゴルフ場は私の友人が住む住宅街の中にあるのだ。この住宅街は三菱地所が20年以上前に開発した仙台市ベッドタウンで、当時の急激な人口増に対処するためのものだった。一開発会社が手掛けた住宅地としては日本最大と言われ、ゴルフ場 のみならず色々なスポーツ施設が併設され、住宅街としての景観を守るために商店の設置にも制限があると言う。簡単に言えば、土地が広く取れる地方都市の郊外に田園都市線沿線にあるような落ち着いた、しかしもっとアメニティに配慮した大住宅街を作ったのである。

 以前当ブログでも週刊誌の不動産記事で、東京近郊の'野・丘・台'(農家だい)が名前につく、一昔前のあこがれの住宅街がすっかり人気を落としていることを紹介した。当時こうした地域に家を買った人は定年を迎え、一方で子供達は街を離れ戻ろうとせず、街全体が活気を失っているという。同じことが仙台のこの街でも起きているのではないかと想像している。上記のゴルフ場は仙台では名門だと言うので会員権の値段を調べたら、名義変更停止中となっていた。多分売り出し価格を大幅に下回った相場しかつかないのでこうしているのだと想像した。当時ここに家を買った人達は、余裕があればこのゴルフ場のメンバーになったのだろうし、そうでないなら退職して余裕が出来たらここのメンバーになって思う存分ゴルフをしようと考えたのだろう。しかし退職しても十分な余裕は出来なかったのか、年を取ると昔ほどゴルフをやりたいという気持ちや体力がないのかで、このゴルフ場のメンバーになりたいと言う人は今あまりいないのだろう。もちろんこれは仙台だけのことではなく、日本の多くの場所で起こっていることだ。

 スポーツ施設だけでなく、幼稚園や学校、集会所など住宅地のインフラの多くが人口形態の変化で使われない施設になっている。その意味で都市開発等というのは難しい所がある。目の前のニーズを満たそうとするだけで膨大な投資をするのはいかにもリスクが高いからだ。多分インフラを作る時に環境が変化した時に対応できるような柔軟な作り方をし、あまり膨大な投資は避けた方が良いのだと思う。

 いずれにしろ東京圏の住宅地で起こっているのと同じことが仙台でも起こっているのか見てきたい。それは全く同じ問題なのか、似ているが異なる面があるのかで、今後の対応も変わってくると思う。何か感じるものがあったら当ブログで紹介したい。それにしても台風の動きが気になる。狂ったように暑かったが、明日の仙台に最高気温は24度とのことだ。円相場のように波乱含みだ。