日光、鬼怒川に行く(3)

 日光と言えばやはり東照宮ということになるが、わたしはあまり良い印象を持っていない。前回訪れたのは小学生高学年の頃だったと思うが、その時は子供だったせいかはっきりした思いではない。ただ母が「あまりごてごてしているのも良くないわね」みたいなことを言っていたような気がする。わたしが東照宮に良い印象を持っていないのはそのせいかもしれないし、その後読んだ東照宮への低い評価(高い評価ももちろんあったのだが)のせいかもしれないがはっきりしない。いずれにせよ今回大人になった自分の眼で見てみてどんな感想を持つか興味があった。結論から言うとやはりあまり感動しなかった。第一印象はとにかく混んでいて人も車も多いことで、わたしは混んでいるところが好きではない。尤も有名な観光地は大体混んでいるもので、その中でも好きと嫌いに分かれるのはなぜかよく分からない。たぶん嫌いになるのは他のネガティブな要素と混雑が絡み合った結果なのだろうかと思われる。
 もう少し好きになれない理由を考えてみると東照宮が持つ押しつけがましさみたいなものに好感を持てない気がする。見る者に厳粛な気持ちを与えるというより、俗っぽさを感じさせる。たぶん東照宮が好きではない人はこんな感想を持つのではないかと思うのだが、それが気にならないという人は豪華絢爛な陽明門とそこにある多くの彫刻の見事さに感心してしまうのだろう。人の感じ方はいろいろだからこうなるのだろうが、東照宮は特に好き嫌いの幅が大きいような気がする。あまりに有名な陽明門と猿の彫刻、そして奥院の写真です。










 東照宮より隣の二荒山神社(ふたらやま)のほうが印象に残る。特に鳥居に向かう小径は杉並木と板塀に挟まれて風情がある。








 最後はら楯岩大吊橋とライン下りのボートから見た鬼怒川の景色です。紅葉も少し残っていて晩秋の趣がありました。