高校教師が生徒を殴打;校長の発言

 町田市の高校で生活指導の教師が生徒を殴り、そのシーンがSNSで拡散し問題となっている。最初の反応はお決まりの「暴力は悪い」という大義名分に基づいた教師批判だった。しかし2-3日たって生徒側の素行や態度が明らかになり、さらに生徒側に教師が激高する動画を撮らせてこれを拡散してしようという意図があったことなどが分かると、生徒への批判と教師への擁護が目立ってきた。「暴力は悪い」という一般論に依拠して教師を批判していた勝間和代倉田真由美の言葉にげんなりしていたわたしは少しほっとした。

 

 こうした無責任なコメンテーターは無視するとしても、もう一人許せないのはこの高校の校長だ。問題がない普通の生徒を殴ったのは一方的に教師が悪いとコメントし、事態の本質を見ようとせず、一般論に基づいて早く問題の鎮静化を図ろうとした事なかれ主義には本当に腹が立つ。現場の一教師に責任を負わせてことを済まそうという姿勢は教育者のものとは思えない。この教師を守るのが校長の仕事ではないのか。馬鹿なマスコミや評論家がこの教師を非難した時に、現場で問題生徒と毎日対峙する難しさを説いて教師を擁護するのが責任ある立場の教育者の務めだろう。これでは教師は上司を信じて仕事をしていけなくなる。

 

 わたしがこのニュースを聞いた(観た)時に感じたのは現場の教師は本当に大変だなあということだ。こんなに訳の分からない、しかし悪知恵だけはある生徒たちと毎日やりあっていて、本当に腹が立って手を出せば、本質を見ずに無責任なコメントをするマスコミや評論家に叩かれる境遇に置かれている。そして彼らを守るべき教育官僚や教育現場の管理者の多くは世間の目だけを気にする事なかれ主義者なのだ。もしコメントをするなら、自らがこうした環境にいた時に事態を改善するためには何ができるのか、何をしたら効果があるのかを考えて、具体的な策を提示すべきだ。それが出来ないなら無責任に暴力は悪いなどと言うべきではない。少なくとも本当の問題は何なのかを議論することから始めて、そのあとで殴ったことの是非を語るべきだろう。

 インターネットのニュースではタレントのひろみが同じようなことを言っているし、高橋真麻はこの生徒が自分の息子だったら教師に一発殴ってもらうということを言っていて、こうしたまともな意見が出てきて本当に安心した。

 

 話は飛ぶが全豪オープンの錦織は凄いなあ。(もちろん大坂も凄いが彼女は全米オープンのチャンピオンだから当然でもある) これまでの4試合のうち3つは見てる途中で負けたと思ったものだ。これを全部逆転してきたのは奇跡としか言えない。明日のジョコビッチ戦はどうなるか分からないが、これまでの頑張りで十分楽しませてもらった。(もちろん明日勝ってくれたらもっと嬉しいが) ちょっと困るのは4時間から5時間という試合ばかりなので、彼の試合を見始めると他にやることが出来なくなりそうなことだ。大してやることなどないだろうと言われそうだが、まあそれも事実だが、それでもやりたいことはあるのだ。もっとも今回の錦織の試合ほどエキサイティングなものはないけれど。今週のPGAには松山が出場予定だ。是非錦織に負けないくらい頑張って欲しい。シンガポールオープンの石川遼には本当にがっかりしたから。まだそれなりに応援しているのだから立ち直って欲しいが難しそうだなあ。