メルボルン街歩き

 メルボルンは3度目の訪問だがゆっくり市内を観光するのは今回が初めてだ。お上りさんがするように、無料のトラムで市内を回ったり、ガイドブックに出ているところに行ったり、街をぶらぶらしてみた。2泊したあとはグレート・オーシャン・ロードを通ってポートキャンベルへ260キロのドライブだ。

 落ち着いた佇まいのコリンズ通りのコンドミニアムに泊まった。

コンドミニアムの55階の部屋からの市街の眺め。遠くにはポート・フィリップ・ベイが見え、すぐ下にはヤラ川が見える。

 街の中心にあるフリンダーズ・ストリート・ステーションは格調高い駅舎で、その向かいには聖ポール大聖堂がある。


フリンダーズ通りを東に100メートルほど行くと路地に人が沢山いて英語のガイドがなにか説明していた。よく分からずに路地に入ると一帯のビルの壁一面にたくさんの落書きが有り壮観な眺めだった。あとで調べたらグラフィティと呼ばれるアートで、許可された人が書いているらしく、ホイザー・レーン(Hosier Lane)と呼ばれるこの路地は有名なところだそうだ。



 ここから無料トラムに乗って北に向かい旧メルボルン監獄とクイーン・ヴィクトリア・マーケットに行く。
 旧メルボルン監獄はこの国がまだ開発途上の時代の遺物で、記録を読むと無実の罪に問われた人たちも多くいたらしい。各独房にはデスマスクとその人物の記録が書かれたプレートが置かれ、また拷問や処刑に使われたロープや器具も展示されている。オーストラリア人らしい女性が涙を溜めて記録を読んでいたのが印象的だが、どの国にもある負の歴史を隠さずに展示するのは正しいことだと思う。日本にも隠したいが、きちっと見つめるべき過去があるはずだが、それを正面から見る姿勢を捨ててはいけない。


 クイーン・ヴィクトリア・マーケットはどこの街にもある大型の市場で、食料品から土産物屋まで多くのものが売られている。

 マーケットから中心街(CBD)に向かって歩いて下る。州立図書館に入ってみたが見事な設備だ。


入口には大きなチェスの駒と盤があり勝負をしていた。

 小さなカフェで昼食をとったが写真のものにカプチーノがついて1400円くらいで、去年行った北欧の半分の値段だ。

 コリンズ通りのコンドまで歩いたが、コリンズとバーク通りを結ぶアーケードなどとてもおしゃれで歩いて初めてわかることも多かった。夕食も最初は日本料理屋に行ったが美味しかったし、二日目のクラウン・プラザのレストランの雰囲気も味も良かった。フランクストンの田舎に5日間もいたので都会の便利さと洗練された雰囲気にすっかり満足した。クラウンにはカジノもあるので酔い醒ましにスロットをやった。50ドルほど使って小一時間遊んだが、妻が健闘し手元に35ドル残った。メルボルンシドニーほど大きくはないが、落ち着いた魅力ある街だと思う。

 次はいよいよグレート・オーシャン・ロードの旅だ。