5月3日はテレビでスポーツ観戦

 今日はボクシングの世紀の対決といわれたフロイド・メイウェザーマニー・パッキャオの試合をwowwowで見た。アメリカではテレビの有料放送を見るのに10,000円ほど取られたそうだから、追加料金なしで試合を見れた我々は幸運である。ラスベガスのアリーナのリングサイドは2000万円とも3000万円とも言われていたが、こうした点に関するアメリカのプロスポーツの金銭感覚はどうかしていると思うがこれも試合を盛り上げる戦術なのだろう。

 日本時間の今朝マッチプレー選手権で松山を簡単に破ったローリー・マッキロイも見に行ったらしいが、昨日までは苦戦していたのに、絶好調に見えた松山に圧勝するあたりはさすが世界ランク1位だ。ゴルフの試合場のハーディング・パークはサンフランシスコ郊外にあるから、プライベートジェットで行けばラスベガスのボクシングの試合にも間に合ったのだろう。

 余談になるがハーディング・パークは3年前にぺブル・ビーチでプレーした後に寄ってプレーしたことがある。パブリックのゴルフ場で、地元のアマチュアが気楽に楽しんでいた。受付のあるハウスも質素なものでゴルフグッズが少しあるだけで敷居の高さはまるでない。コースは各ホールが大きな木でセパレートされた豪快なレイアウトで、ゴルフ世界選手権シリーズの一つが行われるのにふさわしいものだ。こんな大きな大会が開かれるコースが市民に公開されて気楽にプレー出来るのがアメリカのすごいところだ。(確かわれわれの料金は160ドルくらいでアメリカ市民ははるかに安いはずだ)

 さてボクシングの試合内容だが素晴らしい試合ともいえるし、凡戦ともいえた。メイウェザーのボクシングスタイルからある程度予想できた展開だったが見ごたえのある打ち合いはあまりなかった。名人同士が戦うとどうしてもこうした展開になりがちで、打ち合いはないと言ってもお互いに隙あらば倒そうという気迫は溢れていて、日本のインチキな世界チャンピオンの試合とは全く違うものだった。両者の技術の高さは十分に伝わってきた。(メイウェザーはこれまで無敗のWBA/WBCウェルター級チャンピオンでパッキャオはWBOのチャンピオンで6階級制覇したフィリピンの英雄である)

 それでもパッキャオは勇敢に打ち合いを仕掛けてある程度成功したが、メイウェザーの打たれないボクシングには十分な効果を上げられず、正確なジャブとカウンターをもらって判定負けをした。しかし戦いとしては五分でボクシングの採点をするとこうなるという結果だった。何年か前にNHKテレビでパッキャオの特集を見てから彼のファンだったので勝って欲しかったが残念な結果だ。だが公平に見てパッキャオは試合 には負けたが勝負には勝ったとは言えると思う。

 それから巨人・阪神戦を見たが3回くらいで同点になっていた。阪神は先発の能見の出来が今一つで、内角で詰まらせようとすると簡単にレフト前に持っていかれるし、それを怖がって外角一辺倒にするとこれも
球威がなくライトに運ばれる。素人目に見ても不調なので4回くらいには代えるべきだと感じた。阪神が押され気味なので嫌になって、ゴルフの中日クラウンズをしばらく見てから野球に戻ると、6回の巨人のチャンスで能見がまだ投げていた。
 何が何でももう代えるだろうと思っていると、続投で案の定打たれて大きくリードされた。和田監督の相変わらずの采配である。この人は主戦投手が投げている時はもう代えるしかないというまでは、決して変えない。早めに変えて交代が裏目に出て非難されるのを恐れ、だれが見てももうダメだというまで引っ張って傷口が広がるほうを選択する。状況に応じた意思決定ができない典型的な無能マネージャーとしか言えない。今までも何度も言っているが早い段階で監督を変えないと阪神はまた昔のようになってしまう気がする。

 さて中日クラウンズだがI.J.ジャンが4打差をつけて優勝した。正確なアイアンショットで見事な試合ぶりだったが、日本選手がふがいないのにもがっかりした。2位には谷原、近藤⁽共)、山下が入ったが、それぞれ上手いゴルフをするものの、観ているものをひきつけるスター性はない。松山、石川がアメリカに行ってしまうと、実力的にも、プレースタイルでも、スターの雰囲気を持った選手がいないことがよく分かる。池田、岩田、小平はそれなりの力はあると思うが、他を圧するまではいかない。期待していた宮里は今年2戦とも予選落ちで、基本的にプロとしての何かが欠けているとしか思えない。こうなると日本ツアーが人気を盛り返すことはまずないような気がする。スポンサーを探して売り込みをするのも大事だが、アジアツアーと一体になるとか、ヨーロッパツアーと手を組むとかしないとあっという間に凋落すると思う。

 ちなみに女子ゴルフのサイバーエージェントは申ジエが優勝した。男女とも韓国勢の優勝は寂しいが力が上なのだからしようがない。特に申ジエは最近不調だったが、この大会では元世界ランク1位の実力を十分に見せた。一緒に回り途中まで優勝争いをした木戸愛とは技術力、精神力が2枚も3枚も上だった。こうした世界的な実力者が参加している女子ツアーのほうが、男子ツアーよりはるかに望みが持てると感じた。